林冲(りんちゅう)
綽名: 豹子頭(ひょうしとう) 所属: 梁山泊・騎馬隊隊長 初登場: 第1巻 第1章
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第1巻「曙光の章」
第1章「天罡の星」
東京開封府の禁軍武術師範代として登場し、腐敗していく軍の現状を憂いながら、師範である王進を深く尊敬する姿が描かれる。高俅らの策略によって王進に叛乱の疑いがかけられた際、林冲は自身の危険を顧みず、師とその老母を開封府から脱出させるために尽力する。
第2章「天孤の星」
王進の跡を継いで禁軍槍術師範に昇進するが、官軍内部の監視の目に神経をすり減らす日々を送る。放浪の僧となった魯智深と再会し、酒を酌み交わしながら、自らの志と妻である張藍への複雑な感情を吐露し、体制側にとどまることへの葛藤を深めていく。
第4章「天雄の星」
高俅と李富が仕掛けた周到な罠に嵌まり、自宅で高俅の使者を斬殺した罪で捕縛されてしまう。獄中で過酷な拷問を受けながらも同志の名を一切明かさず沈黙を貫くが、その間に最愛の妻である張藍が凌辱の末に自害したことを李富から告げられ、深い絶望に沈む。
第5章「地暴の星」
棒打ち二十回の刑に耐え抜き、滄州への流刑に処される。衰弱した体で護送される途中に魯智深の急襲により救われ、さらに柴進の屋敷で傲慢な洪師範を圧倒的な実力で打ち負かすことで、武人としての誇りを辛うじて繋ぎ止める。
第8章「地霊の星」
滄州の牢城で医師の安道全や白勝と出会い、過酷な使役の中で彼らと深い絆を築いていく。高俅の刺客を吹雪の秣置場で返り討ちにした後、重病の白勝と安道全を両肩に担いで三日三晩の雪中行軍を耐え抜き、ついに宋江や魯智深が待つ梁山泊へと辿り着く。
第2巻「替天の章」
第1章「天傷の星」
梁山湖に突き出した阮小七の家に、医師の安道全とともに潜伏している。かつての禁軍槍術師範としての地位を捨て、世直しのための先兵として梁山湖の山寨へ潜り込む機をうかがう。宋江や晁蓋ら同志との合流を待ちながら、自らの槍をどこで生かすべきか静かに闘志を燃やしている。
第2章「天孤の星」
朱貴の手引きにより、安道全とともに梁山湖の山寨へ入る。入寨の際、腕試しとして山寨の精鋭十六人を相手に一斉に立ち合い、その圧倒的な武技を見せつけることで存在感を示す。当時の頭領・王倫から警戒され、東の見張台という閑職に追いやられるが、そこで兵たちに槍を教えながら信頼を築き始める。
第3章「天暗の星」
王倫の命を受け、街道を通る地方巡検視・楊志(青面獣)を襲撃する。楊志と凄絶な一騎打ちを繰り広げるが、その卓越した腕前と楊業の子孫という出自を惜しみ、あえて止めを刺さずに見逃す。山寨に戻ると、王倫の器量の狭さを糾弾し、志のない盗賊行為に甘んじる現状に異議を唱える。
第4章「天間の星」
兵たちへの槍術指南を続けながら、王倫による執拗な暗殺工作(毒殺や矢による襲撃)をすべて冷静にかわし続ける。副頭目の宋万らと密かに接触し、腐敗した山寨の体制を内部から変えるための準備を進める。安道全や薛永とも連携し、毒に対する備えを固めながら決起の時を待つ。
第6章「天異の星」
山寨の西にある鴨嘴灘の軍営へ異動となる。巨漢の焦挺に体術を教え込み、自らの直属に近い精兵として育て上げる。安道全から得た情報を頼りに、山寨内部の監視網を特定しつつ、晁蓋らの到着に合わせて王倫を排除するための具体的な計画を練り上げる。
第7章「地妖の星」
官軍に追われる形で山寨へやってきた晁蓋ら七人を拒もうとする王倫に対し、ついにその牙を剥く。宋万や杜遷と呼応して王倫とその側近を処断し、山寨を「梁山泊」へと生まれ変わらせる立役者となる。晁蓋を新たな頭領に迎え、自身の悲願であった軍の再編に着手する。
第8章「地魔の星」
梁山泊の騎馬隊総指揮として、山中の秘密の牧で馬の調教と兵の調練に没頭する。柴進や盧俊義の協力で集められた馬を戦力として磨き上げ、梁山泊軍の機動力を飛躍的に向上させる。最後は魯智深とともに馬を駆り、鄆城の近くで宋江との再会を果たし、次なる闘いへの決意を新たにする。
第4巻「道蛇の章」
第2章「地鎮の星」
騎馬隊を率いて北へ出撃し、青蓮寺の闇軍・王和の軍勢に追い詰められていた公孫勝の致死軍を救うべく、戦場へ長駆救援に駆けつける。梁山泊帰還後、独断で多くの兵を損耗させた公孫勝の傲慢な姿勢を「納得はできん」と厳しく糾弾し、軍としての連携の重要性を突きつける。
第5章「天殺の星」
一千の精兵を率いて梁山泊へ入山したかつての宿敵・楊志を迎え入れ、深夜に断金亭の欄干で並んで湖面の月を眺めながら語り合う。自らの志のあり方や、いまだ再会を果たせぬ指導者・宋江という男の不思議な器量について楊志に説き、絆を深める。