第5節 - 燕青

第12巻 第3章 第5節
軍営の灯火を睨む影

この節の概要

燕青は捕らわれた盧俊義を救い出すため、慣れ親しんだ北京大名府の街へ潜入する。隠れ家となる妓楼の主人から軍営の情報を得た燕青は、職人の変装や兵士の軍装を調達し、かつての記憶を頼りに作成した軍営の図面をもとに単独潜入の機を窺う。そこへ王英率いる飛竜軍の小部隊が合流し、救出の可能性をめぐって激しい議論を交わす。燕青は、軍営の特定の場所に漂う緊張感から主の居場所を感じ取り、迫り来る梁山泊の騎馬隊を待ちながらも決死の行動を開始しようとする。

主要人物

燕青(えんせい)

  • 綽名:浪子(ろうし)
  • 所属:その他(盧俊義配下)
  • 初登場:第1巻 第2章 第1節
  • 幼少期に盧俊義に拾われ、北京大名府の屋敷で実の子同然に育てられた忠臣。武術・体術・笛の演奏など多彩な才能を持ち、主君を「父」と思い定めて絶対的な忠誠を誓っている。冷静な洞察力と鋭い勘を備え、主の危機には自らの命を顧みない献身を見せる。

王英(おうえい)

  • 綽名:短脚虎(たんきゃくこ)
  • 所属:梁山泊
  • 初登場:第2巻 第2章 第4節
  • 以前は清風山を拠点としていた賊徒だったが、宋江との出会いを経て梁山泊に加わった。潜入や攪乱を専門とする飛竜軍を率い、闇の中での戦いや情報収集において比類なき実力を発揮する。

盧俊義(ろしゅんぎ)

  • 綽名:玉麒麟(ぎょくきりん)
  • 所属:その他(梁山泊協力者)
  • 初登場:第6巻 第3章 第4節
  • 北宋屈指の富豪でありながら梁山泊の活動を資金面で支える人物。過去の心の傷を抱えつつも武人としての高潔な精神を保ち、現在は官軍の軍営地下に幽閉されている。

登場人物の関係

graph LR
    燕青 ---|義父子/信頼| 盧俊義
    王英 ---|同志| 燕青
    王英 -->|後援| 燕青

地名・拠点

名称種類説明
北京大名府軍営(ほけいだめいふぐんえい)拠点官軍の本営。広大な敷地に厳重な警備が敷かれ、地下の重営倉に盧俊義が収容されている。
妓楼(ぎろう)拠点燕青が潜伏し情報収集の拠点とした北京大名府内の施設。梁山泊と繋がりを持つ店主が秘密の連絡通路を備えている。

用語リスト

用語読み説明
飛竜軍ひりゅうぐん梁山泊の潜入・攪乱専門部隊。王英が率いる。
重営倉じゅうえいそう軍営内に設けられた厳重な監視下の監獄。

歴史・文化背景

都市部で情報収集を行う際、妓楼や宿屋は連絡地点として機能した。当時の富商は官軍に輜重を贈ることで軍内部の構造を把握するといった、経済力を背景にした諜報活動も行っていた。

→ 次の節(第12巻 第3章 第6節)

💡 しおりをセットすると、登場人物ページやホバーポップアップのネタバレ表示が制御されます。読んだ範囲の情報のみが表示されます。